善光寺 Part2
善光寺の提灯です。
向かって右側には立葵の寺紋、
左側には裏菊紋が描かれています。
寺紋がなぜ立葵なのかというと、
この立葵の紋は、善光寺の開祖である本田(本多)善光が
奈良時代前半から使用していたからだそうです。
一方、左側の菊紋は、大本願が尊光上人によって創建された尼寺で、
歴代、宮家や公家の出身の上人様をお迎しえているので
菊の紋の中央にがくがついた「裏菊紋」が使われているそうです。
本来菊紋とは天皇家のものです。
菊紋の使用を許された宗教や団体は少なく、
さらに裏菊紋などは、菊を使用するのに恐れ憚る時に
アレンジとして使われています。
「牛にひかれて善光寺参り」の諺で有名な善光寺ですが、
この諺の意味は、信心のない老婆が、
さらしていた布を角にかけて走っていく牛を追いかけ、
ついに善光寺に至り、のち厚く信仰したという話から、
思ってもいなかったことや他人の誘いによって、
よいほうに導かれることのたとえですね。
さて、そんな善光寺ですが、
本堂は国宝に指定されていて、
信州地方を代表する観光名所なのです。
「遠くとも 一度は参れ 善光寺」とも謳われ、
“一生に一度お参りするだけで、極楽往生が叶う”
と言われています。
そして驚きなのが、善光寺は無宗派のお寺なのです。
これは善光寺が、まだ仏教の宗派ができる前に
開山されたお寺だからそうで、宗派がないことで、
誰でも気軽にお参りできるお寺として人気があります。
また、本堂には極楽往生が約束されるという
「お戒壇巡り」という仕掛けがあり、
瑠璃壇の床下の真っ暗な回廊を手探りで歩き、
戻ってくると新たに“生まれ変わる”ことができると言います。
僕も実際に入りましたが、本当に真っ暗で
手探りで巡る感じは、なんとも不思議な感じでした。
近くに一緒にいた外国人の方は、
意味がわかっているかどうかはわかりませんが、
とても面白がっていてました。