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帝釈天

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    帝釈天

 「帝釈天」の提灯です。「帝釈天」と言っても仏教の守護神としての「帝釈天」ではなく、「男はつらいよ」の寅さんでも有名な東京都葛飾区柴又にある日蓮宗の寺院で正式名称は経栄山題経寺(きょうえいざん だいきょうじ)です。

 「帝釈天」は、京成電鉄柴又駅前から参道が伸びていて、参道の両側には名物の草だんごや塩せんべいを売るお店や夏目漱石や松本清張の著作にも登場する老舗の川魚料理の料亭もあり、昔ながらの下町情緒が溢れています。参道の突き当たりに二天門が建っており、正面に帝釈堂、右に祖師堂(旧本堂)、その右手前に釈迦堂(開山堂)、本堂裏手に大客殿などが建っています。境内はさほど広くなく、建物は大部分が明治以降の建築で、二天門、帝釈堂などは彩色を施さない素木造のため一見地味に見えますが、細部には精巧な装飾彫刻が施されています。

 提灯にも描かれていますが、「帝釈天」には都内に唯一残る渡し船「矢切の渡し」で行くこともできます。伊藤左千夫の名作「野菊の墓」でも知られる所で、古くは市川方面や東京の柴又とを結ぶ重要な交通機関でした。
渡し場から柴又帝釈天までは徒歩5分でとても便利です。「矢切の渡し」には時刻設定がないので、人が集まれば随時出航します。料金は200円で船頭さんに手渡しです。

JR「松戸駅」から「京成バス」(矢切の渡し行)で約20分、「矢切の渡し」下車。
※土日祝のみの運転です。平日はありません。
平日に徒歩で行く場合、北総線「矢切駅」から徒歩30分(約2km)です。
徒歩の場合、道すがら「野菊の墓文学碑」を見ていくことも可能です。