出世街道
「出世街道」の提灯です。実はこの提灯、どこの地方に因んだ提灯なのか、全くわかりませんでした。
提灯には「やれば出来るぞ何事も」「生兵法は大怪我のもと」「気のゆるみが大失敗」と3つの慣用句が記載されていますが、この慣用句から地域を特定することはできませんでした。
つまり、どこかの地域や地方に帰属する提灯というわけではないようです。
ただし、ネットで検索すると、大きく分けて2つほど「出世街道」という愛称の街道は実在するようです。
ひとつは「浜松」で、もうひとつは「銀座」です。
どちらも、この提灯とは関係ないのですが、簡単に説明だけしておきましょう。
「浜松」にある「出世街道」は、浜松駅から浜松城に至るまでのおよそ2.4km(最短ルートはおよそ1.4km)の道を「出世街道」と呼びます。
では、なぜこの路が「出世街道」と呼ばれるになったのか。
「浜松駅」から続く道を行った先にある「浜松城」は、家康公が天下統一への足掛かりとしたことや、歴代の城主の中には幕府の要職に就いた者も多くいました。そのことから、「浜松城」はのちに「出世城」と呼ばれるようになりました。その「出世城」への道路を平成26(2014)年12月22日に「出世街道」と命名したのです。
一方、「銀座」の「出世街道」は、銀座8丁目の「見番通り」と「並木通り」を結ぶ道のことを指してそう呼びます。
それはなぜか?
かつて、故田中角栄氏が議員時代この界隈で飲食している時、国会へ呼び出された際に、この路地を通り抜けて国会まで続く道を駆け付けたこと、角栄氏が議員から総理大臣にまで上り詰めたこと、また、この路地から国会までほぼ真っすぐに続く道が次第に広くなっていることから、「出世街道」と呼ばれるに至ったとされています。