然別湖
「然別湖」は、大雪山国立公園唯一の自然湖で、標高810mと道内では最も高い場所にあり、最深部は約100mあります。 湖の周囲は原生林(トドマツ、エゾマツ、ダケカンバ)が取り囲み、太古の自然を今に伝えています。
この湖は約3万年前の噴火で川がせき止められて出来た「堰止湖」で、周囲は約13km。 複雑な湖岸線に9つの湾を形成し、湖北に「弁天島」を浮かべています。
湖の東にある「天望山」は、その姿と湖面に映る影との形から、提灯にも描かれている「唇山」(くちびるやま)と呼ばれ、「然別湖」のシンボルになっています。
周囲には氷河期から生息していると言われる、生きた化石「ナキウサギ」や、ミサゴ、オジロワシ、クマゲラ、アオサギ等の貴重な野生動物たちが生息しています。
然別湖湖畔温泉ホテルの裏手からは、「然別湖観光遊覧船」に乗る事ができます。
遊覧船は、複雑な湖岸線をなぞるように一周40分のコースで、原始のままの北海道の姿を残す然別湖、その美しい自然を船上から楽しむことができます。
遊覧船は通常のコースとは別に、西の空に白い月が残る頃、朝霧をまとう然別湖の朝を楽しむ「モーニングクルーズ」、夜空の下、星明かりと月明かりだけの然別湖を楽しむ「ナイトクルーズ」そして家族や友人と貸切で楽しむ「貸切クルーズ」があります。
また、冬期間は、湖は凍るので「遊覧船」に乗船はできませんが、全面結氷する「然別湖」の上に登場する氷の村「しかりべつ湖コタン」が開催されます。
「然別湖」には温泉ホテルは「然別湖畔温泉ホテル風水」1軒しかありません。法律によって開発が制限されていて手つかずの自然が保たれており、ホテルの営業を認められているのはこの1軒のみです。
陽光にきらめく湖水、ウサギの甲高い鳴き声、木をつつくクマゲラのリズミカルな音など、大自然の色と音に包まれた空間が出迎えてくれます。
四季折々の表情を見せる「然別湖」の夏は、波のない夜の星を見られた人はいいことがあると言います。 また冬には、標高が高いため早くから湖面が全面結氷し、すべてが雪と氷で作られた「しかりべつ湖コタン」が出現します。
1日3~4往復程度あります。