七福神(川越)
川越の七福神提灯です。
川越が七福神の提灯を作ったのには、ここで七福神めぐりが出来るからです。
埼玉県川越市は「江戸の母」ともいわれ、「大江戸」の東京に対し「小江戸」と呼ばれています。
川越には「七福神」をお祀りしている寺々があります。
七福とは清廉―恵比須天、有福―大黒天、威光―毘沙門天、愛敬―弁財天、人望―福禄寿神、寿命―寿老人、大量―布袋尊と申され、江戸時代には、七福神めぐりとして無病息災、家内安全など諸願成就を願う人々が寺社をめぐり参詣していたのです。
向かって右側に描かれた七福神。
上から順番に下記の通りです。
「福禄寿神」は小江戸川越七福神第五霊場「蓮馨寺」です。
「福禄寿神」とは、人々に幸せをもたらし、財を築き、健康で長生きするという三徳を具現化した神と言われています。
「恵比須天」は小江戸川越七福神第四霊場「成田山」です。
「恵比須様」は「福の神」の代表、漁村では海の神、農村では田の神、山村では山の神、都市では市神、福利を招く神として、商人からも深い信仰が寄せられています。
「弁財天」は小江戸川越七福神第七霊場「妙昌寺」です。
「弁財天様」は七福神唯一の女神で、弁舌、芸術、財福、延寿を授ける神として、商人や芸人などの幅広い人々の信仰を集めており、運を開き、福を招く女神です。
「布袋尊」は小江戸川越七福神第六霊場「見立寺」です。
「布袋尊」は小柄で太鼓腹、大きな袋を担って各地を放浪し、吉凶を占い、福を施して倦むことがなかったといいます。
未来仏たる弥勒菩薩の化身ともいわれ、昔から崇められてきました。
向かって左側に描かれている七福神は下記の通りです。
「毘沙門天」は小江戸川越七福神第一霊場「妙善寺」です。
「毘沙門天」は仏教の守護神で多聞天とも呼ばれています。
よろい、かぶとに身を包み左手に持っている宝塔より無量の宝物を衆生に与えて福徳を授け、右手の鉾は邪を払い魔を降す徳を示します。
心には勇気決断、くらしには財という、物心ともどもの福を施す神であります。
「寿老人」は小江戸川越七福神第二霊場「天然寺」です。
「寿老人」は長頭、長髭、右手に杖を持ち、左手に長寿のしるしの桃を持っています。
富財、子宝、諸病平癒とそのご利益は多岐にわたっておりますが、なんといっても長寿の神として信仰されております。
「大黒天」は小江戸川越七福神第三霊場「喜多院」です。
「大黒天」は仏教での戦闘神です。日本の神大国主命を大国と混同させ、命のご神徳を合せ、糧食財宝が授かる神として信仰を得ました。