笹野彫
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山形県米沢市の木彫工芸品
上杉鷹山が自分の字が入る鷹の彫物を推奨
お鷹ポッポはその代表作と言える
笹野一刀彫(ささのいっとうぼり)は、山形県米沢市に伝わる木彫工芸品です。千数百年前から米沢市の笹野に伝承する有名な郷土玩具です。
その歴史は、千百余年前に坂上田村麻呂が東征の際、戦勝祈願に開基した千手観音と共に信仰玩具として興ったとされています。その後、上杉鷹山公が豪雪にとざされる冬の副業として指導奨励し、技術が磨かれ今日まで継承されてきたそうです。
材料は里人がアブラコと呼んでいる野生の喬木で、「サルキリ」「チヂレ」という独特の刃物を使って彫り削り、簡単な色彩をつけたものですが、その野趣に富んだ素朴な作品は一種の風格を備えて多くの愛好家から親しまれてきました。
笹野一刀彫は山形県の奨励品として諸外国にも輸出され、記念品や新築祝、結婚記念、お土産としても大変喜ばれています。「お鷹ぽっぽ」の「ぽっぽ」はアイヌ語で「玩具」を意味する言葉に由来すると言われています。また、家の魔除けとして古くから作られていました。その後「なせば成る」の言葉で有名な米沢藩主上杉鷹山は、鷹が天に羽ばたくもの、鷹の漢字が自分の名前にあることなどから、鷹の商品を禄高が増える(商売繁昌)と意味付け、奨励したそうです。
「笹野民芸館」では、笹野一刀彫の実演コーナーで、職人さんの技を目の前で見学できます。一本の木がすばやく鷹やニワトリに変わっていく技は感動ものです。民芸品「お鷹ポッポ」を絵付けする体験も予約が必要ですができます。また販売コーナーでは「お鷹ポッポ」などを購入できます。
「笹野民芸館」へのアクセスは、
JR米沢駅から「山交バス」(白布温泉行)バスで約16分、「笹野大門」下車、徒歩5分。
※平日に7往復、土日祝に5往復程度です。
JR米沢駅から「山交バス」(白布温泉行)バスで約16分、「笹野大門」下車、徒歩5分。
※平日に7往復、土日祝に5往復程度です。