大阿蘇&草千里
大阿蘇も草千里も三好達治の詩です
大観峰には吉井勇の歌碑があります
阿蘇山と草千里は作品になりやすいようです
提灯のタイトルである「大阿蘇」と「草千里」は共に、詩人「三好達治」が詠んだ詩から引用したタイトルと思われます。「大阿蘇」は、教科書にも採用されていた詩で、知っている方も多いかと思います。一方の「草千里」は、詩集で、「草千里浜」という詩が含まれています。
提灯には阿蘇山と共に「大阿蘇の山の煙はおもしろし空にのぼりて夏雲となる」の句も描かれています。これは、吉井勇の句で、大観峰にその歌碑があります。
吉井勇という名はあまり聞きなれないかもしれませんが、与謝野寛の新詩社に加わり石川啄木らと活躍した歌人です。学生時代に、与謝野寛に連れられて北原白秋らと共に5人で九州を旅しました。その時の紀行文は「五足の靴」として1907年に発表されています。
「大阿蘇」と「草千里」の詩から、噴煙を上げる世界最大のカルデラ阿蘇中岳を背景に、草千里の草原で馬が放牧されている姿は、牧歌的な風景で、阿蘇の代表的な風景の一つで、三好達治や吉井勇だけでなく、多くの詩人や歌人がこの風景を歌や詩にしています。