旅籠「白雲閣」
旅籠「白雲閣」の提灯です。
同じ漢字で、島根県に「ゆざこおんせん」というところがありますが、
そことは違います。
「白雲閣」は、岡山県岡山市中区湯迫にある純和風の旅館です。
提灯の向かって右側には「備前岡山」の文字と、
江戸時代の旅人風のイラストが描かれています。
当時の旅人のスタイルは、
手に持っている「すげかさ」
旅の護身用の「道中差し」
肩にかけて前後でかつぐ「振分荷物」
そして服装はというと
「かっぱ」、「ももひき」、「きゃはん」に「わらじ」という
のが定番でした。
山陽街道風呂自慢の宿というのを
標榜しているだけあって、
街道を旅する江戸時代の旅人を描いたのでしょう。
一方、左側には「湯迫温泉」と描かれ
ふりがなで「ゆば」と書かれています。
これは前段で説明したように、
島根県の石見銀山近くにある「湯迫(ゆざこ)温泉」
と間違われないように記したものと思われます。
そして、そこには
むかし旅人ありて旅籠あり
むかし旅籠ありておもてなしあり
むかしおもてなしありて、
今白雲閣あり。
という、白雲閣をアピールする一節が記されております。
提灯は