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箱根山 ~東海道五十三次~


東海道五十三次「箱根山」の提灯です。
この提灯は左右に歌川広重の浮世絵が描かれ
右側には「東海道五十三次」の
「箱根湖水図」をイメージした箱根峠、
左側には「不二三十六景」の
「駿河冨士沼」をイメージした富士山が
それぞれ描かれています。

歌川広重が東海道五十三次で描いた富士山は
「原 朝之富士」であり、
提灯に描かれている富士山とは違うものですが、
なぜか千社札には
「東海道五十三次」と記されているあたりが、
なんともいい加減な感じがします。

しかしお土産の提灯には
こういったとにかく有名な物を
見境なく描くという手法が良く用いられますので、
この箱根山の提灯もそのひとつであると言えます。

一方、右側には「天下の險」と書かれています。
”險”は”険”であり、「箱根八里」の唱歌で謡われるように、
箱根峠は宿場と標高差800mを超え、
小田原宿まで続く八里(約10km)の坂道は
東海道一の難所であったと言われています。

提灯そのものは大きな破れはありませんが、
小さな穴が少し見受けられます。
元箱はありません。