箱根関所1
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「箱根関所」は、かつて神奈川県の箱根にあった関所で、江戸幕府によって、1619年(元和5年)から明治2年まで、芦ノ湖の湖畔、山と湖に挟まれた東海道の要衝に、箱根関所(箱根関)が設置されていました。
この地は西から関東方面へと至る交通の要衝で、関東防衛の拠点として重要視されていました。室町時代の「鎌倉府」もこの箱根に関所を設置して通行税(関銭)を徴収しており、戦国時代には北条氏(後北条氏)が「山中城」をここに築き、戦略拠点の一つとしていたことからも、この地がいかに重要であるかわかります。
江戸幕府が全国に設置した53の関所の中でも、東海道の新居、中山道の碓氷、木曽福島と並ぶ大規模な「箱根関所」。その「箱根関所」の通行時間は明け6つから暮れ6つまでで、特に「入り鉄砲に出女」を厳しく取り締まっていました。「入り鉄砲」は、江戸に鉄砲をを持ち込むことで、「出女」は江戸から出ようとする女性、特に大名の奥方や子女のことで、江戸幕府への謀反を防ぐために、大名の奥方や子女を人質として江戸に住まわせていたことから、それらの人質が江戸から逃げ、謀反を起こすことを防ぐために、「出女」は特にを厳しく取り締まっていました。
現在の「箱根関所」は、平成19年に大幅リニューアル(完全復元)したもので、当時の姿を日本で唯一完全復元している関所です。
JR「小田原駅」又は小田急線「箱根湯本駅」から「箱根登山バス(箱根町港行)、または「伊豆箱根バス」(箱根関所跡行)で、小田原駅より約55分、箱根湯本駅より約40分、「箱根関所跡」下車、徒歩2分。