五稜郭
「五稜郭」は、徳川幕府の命を受け蘭学者「武田斐三郎」が設計し、1864年に完成しました、国内初の西洋式城郭で、五稜郭という名前のように、稜堡(りょうほ)と呼ばれる5つの角があり、星形の五角形となっています。星形の城郭は、防御側の死角が少ないなどの利点があり、ヨーロッパ各地に造られた城塞都市をヒントにしたもので、この形を「西洋式土塁」といいます。このような形の五稜郭は、日本では函館市の五稜郭と長野県佐久市の龍岡城(たつおかじょう)の2ヵ所だけです。
箱館戦争後は、明治政府兵部省が管理することになり、その後は役所として利用されることはありませんでした。1871年、開拓使本庁の札幌移転に伴い、その庁舎建設のため、木材不足から奉行所庁舎や付属建物の大半を解体。1873〜1897年までは陸軍省の練兵場として利用されます。五稜郭公園として一般開放されるようになったのは、1914年以降になります。1922年に国指定史跡、1929年に郭外の追加指定、1952年には北海道唯一の国指定特別史跡へ。2010年には箱館奉行所が復元公開されました。
五稜郭を一望できるのが、107mの高さを誇る五稜郭タワー。展望台からは、計算され尽くした五稜郭の全貌を見下ろすことができます。施設の中にはジオラマや模型などで五稜郭にまつわる歴史を学べる展示スペースもあるので、知識も一層深まります。4月下旬頃からは園内に咲き誇るソメイヨシノが、12月から2月は五稜郭の堀を電球で飾る「五稜星の夢」によって、美しい星形が浮かび上がります。
「五稜郭」へのアクセスは、
JR「函館駅」から「函館バス」(五稜郭タワー・トラピスチヌシャトルバス)で「五稜郭タワー前」下車、徒歩30秒
JR「函館駅」から「函館バス」(五稜郭タワー・トラピスチヌシャトルバス)で「五稜郭タワー前」下車、徒歩30秒