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天下三名泉「下呂温泉」

  • 天下三名泉「下呂温泉」(正面)
    天下三名泉 下呂温泉

天下三名泉「下呂温泉」の提灯です。
提灯向かって右側には白鷺の湯の文字と白鷺が描かれ、
左側には合掌村民芸の郷の文字と合掌造りの家々が描かれています。

天下三名泉というのは、所謂日本三名泉で
兵庫県の有馬温泉、群馬県の草津温泉、
そして岐阜県の下呂温泉です。

室町時代の京都五山相国寺の詩僧・万里集九の詩文集「梅花無尽蔵」に
上記の3つの温泉が記載されていることを受けて、
江戸時代の儒学者・林羅山が自らの詩文にも
これらの温泉名を残したことに由来しています。

白鷺の湯は、古くから地元の人々に愛されている入浴施設で、
建物の外観はロマネスク風の白い造りで、
ヒノキ風呂の内湯と休憩場があります。
屋号の「白鷺の湯」の由来は昔話からきているようです。

下呂温泉はその昔、
今の飛騨川ではなく、そこから4キロほど離れた
「湯が峰」という山の中にあったそうです。
ところが、村に大きな地震があり「湯が峰」の温泉は、
枯れてしまったそうなのです。

今まで温泉で疲れを癒していた村人は温泉が枯れてしまい、
がっかりしていたのですが、
足を怪我した一羽の白鷺が、どこからともなく飛んできて、
湯が峰の淵の方に舞い降りるのを見つけました。
その白鷺を追ってみると、白鷺は湯の湧き出る淵に舞い降り、
足の傷を癒していたのです。

白鷺は追ってきた村人に見つかったとき
一本の木にとまってから逃げていったそうなのですが、
その木の根元に、薬師如来の像があったことから、
「あのしらさぎは、薬師如来の化身に違いない」といわれるようになったそうです。
そこで、下呂温泉の「温泉寺」には薬師如来が祀ってあるそうです。

合掌村は白川郷などから移築した合掌造りの民家で集落を再現した、
往時の生活を知る博物館です。
村内には影絵劇しらさぎ座をはじめ民俗資料館、
体験工房などの集落「合掌の里」と桜と
紅葉の里山「歳時記の森」があり、飛騨人の素朴な心を感じることができます。

提灯そのものは痛みも少なく
程度は良好です。元箱もあります。