永平寺(白)
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永平寺は、曹洞宗の大本山で、寛元2年(1244年)に道元禅師によって坐禅修行の道場として開かれました。
樹齢700年とも言われる杉に囲まれた33万平方メートルの敷地には、70を超えるお堂と楼閣があり、その中でも「七堂伽藍」という修行に欠かせない7つの建物が回廊で結ばれています。
その7つの建物は山門、仏殿、僧堂、大庫院、東司、浴室、法堂の事で、約160名の雲水と呼ばれる修行僧が禅宗の中で最も厳しいと言われる修行生活をここで送っています。
道元禅師の言葉で提灯にも描かれているように、「身を削り、人に尽くさん すりこぎの その味知れる 人ぞ尊し」という言葉があります。
この言葉は、すりこ木は目立たないけど、自分の身を削りながら人のために尽くすという教えだそうです。
すりこぎになぞらえて「利他の心」を説いているわけですが、その「すりこぎ」は、大本山永平寺に吊るされている「すりこぎ棒」だと言われています。
さて、その「すりこ木棒」なのですが、そもそもは永平寺の地ならしのために使用した棒で、使用後に捨てるのが惜しくなり、「すりこ木棒」に見立てて削ったのが始まりだそうです。
そして今ではこの「すりこぎ棒」に触れると、男性は「ゴマすりがうまくなり、出世する」女性は「料理が上手になる」と言われ、観光客に人気だそうです。
永平寺へのアクセスは、JR「福井駅」から(京福バス)で約30分、「永平寺門前」下車。