出羽路の名湯「あつみ温泉」
出羽路の名湯「あつみ温泉」の片面提灯です。
色合いは、この手の提灯で良く見かける
オレンジ~グリーンのグラデーションです。
向かって右側には「おばこおけさライン」の国道7号線と共に、
「暮坪の立岩」と呼ばれる名勝の立岩が描かれ、
その下には申し訳ない程度に
庄内の冬を代表する味覚「紅ズワイガニ」を
描きこんでいます。
ちなみに、おばこおけさラインの「おばこ」とは、
辞書によると東北地方で、少女や娘、未婚の女性などの意味だそうです。
民謡「秋田おばこ節」は「佐渡おけさ」と共に有名な民謡で、
新潟から秋田につながる国道7号線を、
それぞれにちなんで
「おばこ・おけさライン」と呼ぶようになったようです。
一方、左の「あつみ朝市」は、
260年以上の歴史があるとも言われ、
現在は温泉街の中央のふれあい広場で開催されています。
与謝野晶子はかけてあつみ温泉を訪れた際に詠んだ
「さみだれの出羽の谷間の朝市に傘して売るはおほむね女」
が朝市広場入口付近の歌碑に刻まれています。
提灯そのものは、ぱっと見は綺麗なのですが、
下輪付近に小さな破れがあります。