熱海&寛一お宮
「熱海」と「寛一お宮」の両面提灯です。「寛一お宮」とはいったい何のか。「熱海」と何の関係があるのか?
「寛一お宮」とは、明治の文豪、尾崎紅葉の小説「金色夜叉」に因んだものなのです。この小説の舞台は、まさにこの熱海で、そのストーリーのハイライトシーンである主人公の間貫一が、お宮を足蹴にするシーンを再現した銅像が、熱海の海岸に設置されていて観光スポットとして人気があります。
明治時代に大ヒットした小説「金色夜叉」ですが、その内容はどんなものだったのでしょうか?
主人公の間貫一にはお宮という許嫁がいました。しかしお宮は、ダイヤモンドの指輪に目がくらんで富豪の富山唯継に嫁いでしまいます。このことに腹を立てた貫一が、熱海海岸でお宮を問い詰め復讐を誓うのです。この時のシーンが先述の銅像になったわけです。
因みに「来年の今月今夜のこの月を、僕の涙で曇らせてみせる」という貫一のセリフは有名ですね。
この物語は完結する前に作者の尾崎紅葉が亡くなってしまったため、弟子の小栗風葉が完結させました。
「金色夜叉」が熱海の名を世間に広めるきっかけになり、昭和に入ってからは映画化やドラマ化もされ、現在でも人気があるのです。
最後に、毎年1月17日は「金色夜叉」の作者である尾崎紅葉の偉業をたたえ「尾崎紅葉祭・紅葉筆塚祭」を開催しています。
JR熱海駅より徒歩約15分
JR熱海駅より「東海バス」(熱海港方面行)で約5分、「お宮の松」下車。
JR熱海駅より「東海バス」(熱海港方面行)で約5分、「お宮の松」下車。