新井/大毛無山
「新井」と「大毛無山」の両面提灯です。「新井」は新潟県の上越地方の「妙高市」にあります。もともと「新井市」は独立した市でしたが、平成の大合併で周辺の2町村を編入する形で「妙高市」が誕生しました。
現在の「妙高市」は国内有数の豪雪地帯を含むエリアで、豪雪地帯対策特別措置法における特別豪雪地帯に指定されています。よってスキー場が多く、「妙高市」への観光の目的の約4割がスキーで、その象徴的なスキー場が提灯にある「大毛無山」の「新井スキー場」です。
「新井スキー場」は、バブル期に着工をはじめ、最悪な事にバブル後に完成をするという旧称「ARAI MOUNTAIN&SPA(アライ・マウンテン アンド スパ)」が前身で、その名の「ARAI」は、平成の大合併で「妙高市」になる以前の「新井市」にちなんだものであることはいうまでもありません。
バブル崩壊によって、客足が減ったものの、豪雪地帯であったことが功を奏し、「大毛無山」の豊富な降雪量で5月まで滑走可能なゲレンデと温泉施設などがそこそこ人気を維持し、比較的長い間経営は維持されました。
しかしながら、その経営状態は厳しく、経営側は負債を抱えて撤退ということを繰り返し、2017年12月に韓国ロッテの子会社が公売によって購入し、「ロッテアライリゾート」として全面オープンし、現在に至っています。
現在は、JRから「えちごトキめき鉄道」へと変わった本数の少ない在来線の「新井」駅よりも、北陸新幹線の「上越妙高」駅の方が主流となり、鉄道でスキーに行く場合には、「上越妙高」駅からスキー場への無料シャトルバスが便利な状態になっています。
提灯にはもうひとつ、「稲付馬」が描かれています。旧「新井」(現在の「妙高市」)は、米作りも盛んで、中でも幻の米と言われる隠れたブランド米 矢代地区の「矢代米」なる米があります。
「矢代米」は、妙高山系からの冷たい雪解け水と夏の昼夜の厳しい寒暖差の気候が甘みと粘りのあるお米を育み、妙高の自然がギュッ!とつまっているそうで、「冷めてもおいしい!」と評判だそうです。しかし、矢代地域で生産される絶対量が少なく、純粋なものが市場に出回ることがほとんどありません。そのため、知る人ぞ知る「幻の米」とも呼ばれているそうです。